ご存知ですか? ― 補聴器の電池電 ―
1.電池の賞味期限
家庭で多くの電池が使用されてますが、意外と知られていないのは電池の賞味期限です。電池には以前は製造月日が刻印されたましたが、現在は使用推奨期間が表示されてます。
04―2005→これは2005年4月までに使う事
04―2006→これは2006年4月までに使う事
のように表示されてますので、購入する際は期限の長いものを購入したほうがお得です。
※使用推奨期限
乾電池(アルカリ&マンガン電池ともに)
単1〜2形 3年
単3〜4形 2年
ボタン電池 2年
ちなみに、補聴器用でよく使われている空気亜鉛電池の使用推奨期間は製造後2年です。
長い期間使用しない電池は、冷蔵庫に保管すると長持ちすると言われていますが、空気亜鉛電池の場合は空気を使って発電するので冷蔵庫に入れても長持ちしません。空気電池は性質上、発電を開始するためのシールを剥がした後は、補聴器を使わなくてもほんの少しずつではありますが放電していきます。放電はシールを貼りなおしても続きますので、使用しない空気亜鉛電池はシールを剥がさないで保管をして下さい。
2.補聴器用空気電池の使用上のご注意
空気電池は発電に空気中の酸素を使うため、通常の電池とは異なった注意が必要ですが、特に冬場に向けては次の様な注意が必要です。
・石油ストーブやガスストーブ等の暖房機器から発生する二酸化炭素により性能が下がります。換気を充分に行って下さい。
・電池が冷えている場合は、、本来の電池性能が十分発揮できません。体温で少し暖めてからご使用下さい。
・補聴器用乾燥ケースに入れた場合、電池寿命が短くなることがあります。補聴器用乾燥ケースに空気電池を補聴器と一緒に入れないようにしてください。
※空気電池と乾燥ケースの関係 補聴器用空気電池は空気を通過させ、電解液など水分は通過させないフィルターが用いられていますが、乾燥ケースに入れることで電解液が気化・蒸発し、電気容量が劣化、本来の性能が発揮できなくなります。このため補聴器の専用乾燥ケースには、「空気電池を入れないこと」との注意書きがされています。
3.空気電池の表記(種類)
ボタン形の空気電池には、PR44などアルファベットと数字を組み合わせた規格が書かれていますが次のような意味を持っています。
最初のアルファベット2文字は、
LR アルカリ乾電池
SR 酸化銀電池
PR 空気亜鉛電池
PRだと空気亜鉛電池ですね。
その後には直径を表す2桁の数字が付きます。
LR44(アルカリ電池)とPR44(空気亜鉛電池)は寸法は同じですが起電力が若干違いますので、使用する機器によって確認された方が良いです。ほかに、”PR44P”のように最後に
“P“が付いているものがありますが、これはパワータイプという意味です。一部補聴器では、補聴器の特性に合わせるため、パワータイプの空気電池が指定されている場合があります。このパワーとは、瞬間的に大きな電流を供給できるというもので、長寿命という意味ではありません(標準タイプと比較し電池寿命は短くなります)。
空気電池は分かりやすいように、種類によりパッケージの色分け、色の異なるシールが貼られています。
電池の種類 シールの色
10AE(PR536) 黄色
312AE(PR41) 茶色
13AE(PR48・PR48P) オレンジ色
675AE(PR44・PR44P) 青色
各補聴器メーカーや電池メーカーから、いろんな空気電池が発売されていますが、使用補聴器メーカーの指定が無ければ、乾電池と同じようにどちらのメーカーのものでもお使いいただけます。